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出前館・Uber Eatsの手数料と飲食店のデリバリー戦略

執筆者 Ludovic Frank 公開日 読了時間 1 分
夕方の街で自転車の配達員に手を振る飲食店店主と、カウンターに並ぶテイクアウトの箱のイラスト

「デリバリーを始めれば売上が増える」とよく言われますが、手数料を引いた後に利益が残るかは別の問題です。デリバリープラットフォームの手数料は売上の3割前後になることが多く、店内価格のままでは赤字になる店も珍しくありません。

この記事では、出前館とUber Eatsの手数料を公式情報ベースで整理し、デリバリーの損益の考え方と、手数料0%で予約や来店につなげる自社の仕組みとの使い分けを解説します。

出前館・Uber Eatsの手数料はいくら?(2026年9月確認)

サービス 加盟店の手数料 情報の出どころ
Uber Eats(配達パートナー利用) 注文金額の35% 公式料金ページ
Uber Eats(自店配達) 15% 公式料金ページ
Uber Eats(お客様が店頭受け取り) 12% 公式料金ページ
Uber Direct(自社サイト経由の配達代行) 手数料なし、距離に応じた配達料金 公式料金ページ
出前館 非公開(従量課金制、要問い合わせ) 公式は料率非公表

Uber Eatsの料率は公式の料金ページに明記されています。初期費用や月額固定費はかからず、売れた分だけ手数料が発生する仕組みです。

出前館は、加盟店向けの料率を公式サイトで公表していません。業界・代理店情報では配達込みで35%前後という数字が流通していますが、公式数値ではないため、出店を検討する場合は必ず見積もりで確認してください。タブレットをレンタルする場合は月2,000円程度が別途かかるとされています。なお出前館は2026年3月1日に料金体系を変更し、注文者側に商品代金に応じたサービス料がかかる方式になりました。お客様の支払総額が変わる話ですが、注文のハードルに影響するので加盟店にとっても無関係ではありません。

プラットフォームの撤退リスクも頭に入れておく価値があります。Woltは2026年3月4日に日本事業を終了しました。1つのチャネルに依存しない設計が安全です。

手数料35%で利益は残るか:デリバリーの損益

説明用の例で考えます。店内で1,000円のランチをそのままの価格でデリバリーに出すと:

  • 手数料35%:350円
  • 食材原価(原価率30%とする):300円
  • 容器・包材:50〜100円程度

残りは250〜300円。ここから人件費や光熱費を負担すると、ほぼ利益が残りません。だからこそ、デリバリー価格は店内価格と分けて設計するのが大前提です。実際、多くの店がデリバリーでは2〜3割高い価格を設定しています。

なお、出前や宅配は消費税8%(軽減税率)の対象で、店内飲食の10%とは扱いが異なります。詳しくは軽減税率とイートインの線引きの記事で解説しています。

デリバリーが向いている店、向いていない店

向いている店:キッチンに余力がある(アイドルタイムや雨の日)、配達しても品質が落ちにくいメニューがある(丼もの、カレー、揚げ物など)、周辺に配達需要の多い住宅・オフィスがある店。

慎重に考えたい店:提供直後の状態が命の料理(麺類、揚げたて)、席がほぼ埋まっていてキッチンに余力がない店。ピーク帯にデリバリー注文が重なると、店内のお客様への提供が遅れて本業の評価を落とすことがあります。

デリバリー専用のバーチャルブランドで稼働を埋める手法もありますが、メニュー開発と品質管理の手間がかかるため、既存メニューの転用で試してからが現実的です。

手数料0%の選択肢:自社テイクアウト

配達をせず、お客様に取りに来てもらうテイクアウトなら、プラットフォームを介さず**手数料0%**で受けられます。3,000円の注文なら、Uber Eats(35%)では1,050円が手数料ですが、電話や自社ページで受けたテイクアウトなら全額が店の売上です。

そして忘れてはいけないのが、デリバリーやテイクアウトのお客様を店内飲食に連れてくることです。利益率が高いのは店内の食事とドリンクです。袋に店のショップカードや予約ページのQRコードを入れておけば、「今度はお店で食べよう」の導線ができます。ViteUneTableなら無料プランで自社の予約ページを持てるので、この導線づくりに費用はかかりません。客単価の高い店内利用への誘導は、客単価を上げる方法の記事も参考にしてください。

プラットフォームに出すなら押さえるポイント

  • デリバリー専用の価格とメニューにする(全品ではなく、利益と品質が両立する商品だけ)
  • 写真に投資する:アプリ内では写真がほぼすべてです
  • 評価を守る:欠品や遅延は評価に直結するため、ピーク帯は受注を絞る設定を活用する
  • 数字を毎月見る:手数料・広告費込みの実質利益率を商品別に確認する

よくある質問

出前館とUber Eats、どちらが良いですか?

エリアと客層によります。手数料は、Uber Eatsは公式公表(配達利用で35%)、出前館は非公開のため見積もりで比較してください。両方に出して注文の多い方に絞る店も多くあります。

手数料を理由にデリバリー価格を上げるのは問題ありませんか?

問題ありません。多くの店がデリバリーでは店内より高い価格を設定しています。ただし各プラットフォームの規約で価格設定のルールが定められている場合があるので、加盟時に確認してください。

デリバリーの売上にかかる消費税は8%ですか?

はい。出前・宅配は軽減税率8%の対象です。店内飲食は10%なので、レジや会計処理では区分が必要です。

自社サイトだけでデリバリーはできますか?

Uber Directのように、自社で受けた注文の配達だけを代行するサービスがあります。注文手数料はかからず配達料金のみなので、常連の多い店では選択肢になります。対応エリアは要確認です。

デリバリーをやめる店が多いのはなぜですか?

店内価格のまま出して利益が出ない、ピーク帯に店内提供と両立できない、が典型的な理由です。価格・メニュー・受注時間帯を分けて設計すれば続けやすくなります。

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